エディトリアルデザインの今 Vol.4 田部井美奈
かわいいだけじゃない。気持ちの「揺れ」「ズレ」を表現するデザイン。
「エディトリアルデザインの今」、第四回目は、kvinaの活動でも紹介したグラフィックデザイナーの田部井美奈さんにお話を伺った。現在は、グラフィックデザイナーの服部一成氏の事務所に勤務しながら個人名義でkvinaやデザインの仕事に携わる。事務所の仕事として「真夜中」等の雑誌や書籍のエディトリアルデザインは多く手掛けているが、個人の仕事としてはグラフィックデザインやロゴ、ポスターの作品が多い、という田部井さん。 田部井さんのデザインは、かわいいけれども甘くない、決してガーリーという言葉では括れない、でもかわいい。なんだか気になる、そんな引っ掛かりを感じるデザインだ。今後、素敵なエディトリアルデザイン作品を見せてくれるであろうという期待を込めて......。


あんまりエディトリアルデザインの作品が多くはない、ということだったんですが、田部井さんのデザインについてお話が伺いたくてお願いしてしまいました。どうぞ、宜しくお願いします。まずは、最近手掛けられた作品集『I Love that You Love what I Love』を見せてください。すごいカラフル!印刷の色もきれいに出ていますね。これは普通の4色印刷ですか?
彼女たちは、Pip & Popというユニットで、砂や砂糖を使ったインスタレーション作品を作るんですが、とにかく発色がキレイでポップ。作品は展示が終わったらなくなってしまうものなので、作品集を作りたいということで出版社より頼まれたものです。若い読者に読んで欲しいということもあって本の単価を下げるため、予算が少ない。だけどこの蛍光色のような色を出したいということで、印刷所の方と相談し通常のインクよりも彩度が高く色域が広いインクを使うことで普通の4色にはない色が再現できました。
表紙のタイトルは、かわいいんだけど潔い、そんな印象を受けます。
彼女たちの作品は、最初見ると可愛らしいと思うんだけど、よく見てみるとすごくストイックでプロフェッショナルな仕事だなと思ったんです。なので、かわいい部分を全面に押し出すよりも、少し引いた目線で、クールでさらっと、初めて知る方にも入りやすいように心がけました。


これは事務所でされているお仕事ですよね。雑誌「真夜中」での本文組みやタイトルのデザインについて教えてください。
「真夜中」(AD. 服部一成)は、創刊にあたって最初の段階に、全体の基本的な文字組を設定しています。文章をちゃんと読んでいただきたいため、特異なことはせず、ベーシックなスタイルになっています。そのかわり、文章以外の部分、タイトル周り、余白部分では、文章と関係あるようで無いような抽象的な図案を入れたり、連載でも毎回いきいきと見えるようにその都度変化をつけ、文章を読むことの楽しいきっかけになるようなページになるよう心がけています。決してシリアスになりすぎず、少し愉快なくらいの感じでデザインしています。


このご祝儀袋は拝見したことがあります。袋の隅に緑色のラインが入っていたり、すごく気が利いているんだけどきちんと感もある。
これは、当初CLASKA Gallery & Shop "DO"がパルコのウェディングフェアのノベルティの為に作られたものなんですが、その後そのまま販売しています。ご祝儀袋とぽち袋があります。こういった祝儀袋とか、のしをデザイン化したものというのは結構たくさん見ますが、伝統的なものよりもうまくいっているものは、あまり見ません。この形自体が完成されたものだからだと思います。 本来のものとは違うかわいいものにはしたかったのですが、伝統的なものの良さから逸れないよう、新たな自分の造形は持ち込まず、丸や四角などのあたりまえの形の組み合わせ、最小限の表現でデザインしています。ぽち袋などでやっているグラフィックは、雑誌「真夜中」で毎号やっているタイトルデザインでの白地を埋めていく楽しさが自分の中で蓄積されてつながっているような感じがあります。
「エディトリアルデザインの今」、第四回目は、kvinaの活動でも紹介したグラフィックデザイナーの田部井美奈さんにお話を伺った。現在は、グラフィックデザイナーの服部一成氏の事務所に勤務しながら個人名義でkvinaやデザインの仕事に携わる。事務所の仕事として「真夜中」等の雑誌や書籍のエディトリアルデザインは多く手掛けているが、個人の仕事としてはグラフィックデザインやロゴ、ポスターの作品が多い、という田部井さん。 田部井さんのデザインは、かわいいけれども甘くない、決してガーリーという言葉では括れない、でもかわいい。なんだか気になる、そんな引っ掛かりを感じるデザインだ。今後、素敵なエディトリアルデザイン作品を見せてくれるであろうという期待を込めて......。


あんまりエディトリアルデザインの作品が多くはない、ということだったんですが、田部井さんのデザインについてお話が伺いたくてお願いしてしまいました。どうぞ、宜しくお願いします。まずは、最近手掛けられた作品集『I Love that You Love what I Love』を見せてください。すごいカラフル!印刷の色もきれいに出ていますね。これは普通の4色印刷ですか?
彼女たちは、Pip & Popというユニットで、砂や砂糖を使ったインスタレーション作品を作るんですが、とにかく発色がキレイでポップ。作品は展示が終わったらなくなってしまうものなので、作品集を作りたいということで出版社より頼まれたものです。若い読者に読んで欲しいということもあって本の単価を下げるため、予算が少ない。だけどこの蛍光色のような色を出したいということで、印刷所の方と相談し通常のインクよりも彩度が高く色域が広いインクを使うことで普通の4色にはない色が再現できました。
表紙のタイトルは、かわいいんだけど潔い、そんな印象を受けます。
彼女たちの作品は、最初見ると可愛らしいと思うんだけど、よく見てみるとすごくストイックでプロフェッショナルな仕事だなと思ったんです。なので、かわいい部分を全面に押し出すよりも、少し引いた目線で、クールでさらっと、初めて知る方にも入りやすいように心がけました。


これは事務所でされているお仕事ですよね。雑誌「真夜中」での本文組みやタイトルのデザインについて教えてください。
「真夜中」(AD. 服部一成)は、創刊にあたって最初の段階に、全体の基本的な文字組を設定しています。文章をちゃんと読んでいただきたいため、特異なことはせず、ベーシックなスタイルになっています。そのかわり、文章以外の部分、タイトル周り、余白部分では、文章と関係あるようで無いような抽象的な図案を入れたり、連載でも毎回いきいきと見えるようにその都度変化をつけ、文章を読むことの楽しいきっかけになるようなページになるよう心がけています。決してシリアスになりすぎず、少し愉快なくらいの感じでデザインしています。


このご祝儀袋は拝見したことがあります。袋の隅に緑色のラインが入っていたり、すごく気が利いているんだけどきちんと感もある。
これは、当初CLASKA Gallery & Shop "DO"がパルコのウェディングフェアのノベルティの為に作られたものなんですが、その後そのまま販売しています。ご祝儀袋とぽち袋があります。こういった祝儀袋とか、のしをデザイン化したものというのは結構たくさん見ますが、伝統的なものよりもうまくいっているものは、あまり見ません。この形自体が完成されたものだからだと思います。 本来のものとは違うかわいいものにはしたかったのですが、伝統的なものの良さから逸れないよう、新たな自分の造形は持ち込まず、丸や四角などのあたりまえの形の組み合わせ、最小限の表現でデザインしています。ぽち袋などでやっているグラフィックは、雑誌「真夜中」で毎号やっているタイトルデザインでの白地を埋めていく楽しさが自分の中で蓄積されてつながっているような感じがあります。
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