鈴木ヒロキ インタビュー

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一見すると全てデジタルで創られていると思うかもしれない。しかし、少し注意深く作品を見てみたら、決してデジタルでは創ることができない風合いが溢れていることに気付くだろう。そう、鈴木ヒロキの作品はおり紙を切る、時には手でやぶる、曲げることで創られているのだ。そんな古風な手法を取り入れながらも、エッジィな作品を創り出す彼に話を聞いた。


作家として活動を始めたきっかけなどを聞かせてください。

美大を出てからしばらくはデザイン事務所でデザイナーとして働いていたんですが、「デザイナーとしての勉強になるかな?」という思いで、パレットクラブでイラストの勉強をすることにしたんです。そこの課題で作品を制作したのが作家としてのスタートですね。
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はじめからこのスタイルだったんですか?

そうですね。スタート時点でほぼこのスタイルになっていました。 僕はもともと版画をやっていたんですが、さすがに版画だとクラスの実技で作品を制作するのが(授業の中では)時間的に厳しい。そこで、版画と同じように色面で絵を構成するのに、もっと手っ取り早い方法がないかと考えてたどり着いたのが、このおり紙を使用する手法だったんです。僕は版画の色面に風合いを必要としていなかったのでリノリウム版を使っていたんですが、その流れで(雑誌などのコラージュではなく)テクスチャがフラットなおり紙に惹かれたのかもしれません。現在は一つの作品の中におり紙を4色まで使用すると決めているんですが、これも版画を制作していた頃から変わっていないですね。
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なるほど。手法としてはオーソドックスではあるけど、作品はとてもエッジィな印象を受けます。瞬間を切り取ったような躍動感と静謐さ、そして溢れるような光の眩しさ。鈴木さんが影響を受けたアーティストは?

特に影響を受けたのは、晩年のアンリ・マティスの切り絵(貼り絵)作品です。これまで切り絵というと、どこか「垢抜けない」イメージを勝手に持っていたのですが、マティスの作品を見て、すごく瑞々しさを感じたんです。「こんな世界もあるんだ...」って。自分が鮮やかな色紙を貼り始めたのも、その影響が大きいと思います。作品制作時は、なるべくシンプルであるように気を配っています。
僕の作品って、意外とシンプルなんですよ。画材はごく普通のおり紙(色画用紙)だし、特殊な技法を使っているわけでもありません。でもそういうシンプルな方法で、ハッとするような絵ができたらおもしろいなって思うんです。

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最近リリースしたZINE『SILENT COMEDY CUT-OUTS』は、ユーモアたっぷりのストーリーが1ページにつき1話ずつ収められています。中国のSNS「新浪微博」でBUILDINGが持っているアカウントで紹介したところ、かなり評判が良かったですよ。鈴木さんにこんなにユーモアのセンスがあったのかと僕も正直驚きました。(笑)

普段の僕を知っている知人からも驚かれています。(笑)
このZINEはタイトル通りにセリフがなくても伝わるストーリーにしているので、海外の人にも楽しんでもらいたいですね。


Text_Kenji Mori (BUILDING)



鈴木ヒロキ x 佐瀬麻友子
『LINGERING LIGHT』
会期:2011年8月12日(金)- 8月18日(木)12:00 - 20:00
会場:Nidi gallery ニーディ ギャラリー
http://nidigallery.com/


鈴木 ヒロキ
武蔵野美術大学卒業。2007年よりフリーランスとしての活動を開始。
イラストレーションはおり紙を切ったり、手でやぶいたりすることで生まれる「きわの質感」を素材として取り入れたシンプルなコラージュスタイル。(作品の手法と特徴について

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